訪問看護ステーションひのき 全体研修Vol.1

〜訪問看護で必要な書類関連を理解する〜


「訪問看護ステーション ひのき」では、訪問看護に関するスタッフの知見を深めるため、
そしてサービスの質を向上させるために外部講師を招いて全体研修を行っています。

2021年9月14日に開催した第一回目の研修では、
訪問看護の業務において必要な各種書類について研修を実施していただきました。
今回はその研修の概略をレポートします。

目的は全体で認識を合わせること

当ステーションでは訪問看護の経験があるスタッフが少なく、
計画書や指示書等に関する理解の統一が図れていませんでした。

スタッフがそれらについての共通理解を得ることで、仕事の効率化を図れると共に
サービスの質も向上することができると考え、本研修を開催しました。

研修内容

今回は日々頻繁に使われている以下10種類の書類について、
説明をしていただきました。

  • 居宅サービス計画書(第1表〜第7表)
  • 訪問看護記録書(I〜II)
  • 精神科訪問看護記録書(I〜II)
  • 訪問看護指示書
  • 精神科訪問看護指示書
  • 訪問看護特別指示書
  • 在宅患者訪問点滴注射指示書
  • 訪問看護計画書
  • 訪問看護報告書
  • 褥瘡リスクアセスメントシート


今回ご説明いただいた中から、幾つか掻い摘んでご紹介したいと思います。

居宅サービス計画書(ケアプラン)は第1表〜7表まであり、
それぞれ何が書いてあるのか、注目すべき点について説明していただきました。

  • 第1表にはご利用者様のニーズが書かれてあり、
    ご利用者様にチームでどのように関わっていくかを
    ケアマネージャーが記載している基盤となる大事な書類である。
  • 第2表はご利用者様が何に困っているか、どういう状態に持っていきたいか、
    そのために誰がどの何を行っていくのかが記載されていて、
    看護をしていく中で大事な情報が詰まっている。
  • 第3表は具体的な週間スケジュール表で、
    この1〜3を重点的に確認して看護を行うことが多い。

医師が記載する訪問看護指示書です。
看護を行う上で大事な情報源となる書類ですが、注意すべき点をご説明していただきました。

・指示期間、傷病名は必ずチェック!

・傷病名によって介護保険なのか医療保険なのかが決まるのでチェックすべき大事な点。

・屋外歩行する方は「屋外歩行可」の表記が必須なのでこちらも注意。

・夜間の医師の連絡先が書いてあるかも確認!

訪問介護特別指示書です。
こちらを出せるケースは以下3パターンのみだそうです。

・急性増悪期

・末期の悪性腫瘍以外の終末期

・退院直後で、週4回以上の頻回な訪問が必要状態と医師より認められた場合

基本的には月1回しか出せないが、気管カニューレを使用している状態にある方、
真皮を超える褥瘡の状態にある方については月2回まで交付可能。

ポイントを幾つかお伝えしましたが、それぞれの書類に関して書類の見方、
注意する点などをご説明いただいたので、細かい研修内容はこちらをぜひご覧ください!

研修を経て、今後期待したいこと

研修時間は質疑応答も含め約60分間でしたが、
実務にすぐ活かせる内容がギュっと詰まっていました!

看護師・理学療法士、職種は違くとも知識や質を統一することが大事です。
書類や制度について理解しておくことで、サービス提供の質を高め、
利用者様の状況変化に合わせた提案がスムーズにできるよう、
今回の研修がその第一歩になることを期待しています。