訪問看護ステーションひのき 全体研修Vol.14

 



〜 訪問看護で重要な契約書について 〜

2022年10月18日にひのき全体研修第14回目が開催されました!
今回の研修内容は、
「 訪問看護サービスに欠かすことができない契約書について 」です。

病院で看護やリハビリを提供する時
専門職と利用者さんの間で契約を交わすことはありませんよね。
しかしながら、訪問看護サービスを提供するには『 契約書 』が欠かせません。
今回の記事では、訪問看護サービス契約書と重要事項説明書。
2つの書類について解説します。
既に訪問看護で勤務されている方々は日頃の契約の意味についてこれを機に復習してみましょう。


重要事項説明書と訪問看護契約書について

重要事項説明書と訪問看護契約書。2つの書類の違いを理解していますか? 重要事項説明書は『会社についての説明』 訪問看護契約書は『訪問看護サービスの説明書』と考えてください。 ○重要事項説明書に記載されている内容 ・訪問看護事業所の運営、管理者 ・事業所の所在地、営業時間、従業員数 ・サービス提供対象エリア ・事業所のサービス内容 ・利用料金 など ○訪問看護契約書 ・訪問看護の契約について ・利用者と事業所の解約権について ・契約終了のタイミング ・守秘義務について こちらは訪問看護サービスの取り決めや行っていることが記載されています


重要事項説明書を説明するポイント

ご利用者様の知りたいことを確認する

重要事項説明書を説明する時 最初にご利用者様の知りたいことを確認するようにしましょう。 前回のクレーム対応の記事で紹介したように 私たちが何かしらのサービスを受けた時 満足と感じるか、不満足と感じるかは様々です。 こちらの都合を押し付けることなく ご利用者様に合わせて必要な項目を説明しましょう。

会社の概要を伝える

訪問看護ステーションひのきの重要事項説明書です。 ここに書かれている文言を全て説明する必要はありません。 代表者と管理者の名前、事業所の所在地をお伝えしましょう。 特に事業所の所在地は「〇〇学校の近く」「△△公園の近く」 のように場所のイメージがつくように伝えるようにしましょう。

利用料金の概要を正確に把握しておく

訪問看護サービスは提供する時間や内容によって金額が変わります。 ご利用者様の状態次第では複数の加算が付く場合もあります。 サービス料金については、敏感な方も多いのも事実です。 基本的なサービス提供料は正確に把握しておきましょう。 ※参考までに介護保険と医療保険の基本報酬と加算資料を添付致します※

サービス提供にあたっての留意事項

重要事項説明書を説明する時 留意事項の説明は丁寧にすることを心がけましょう。 訪問サービスはご利用者様、ご家族、事業所を含め想定外の事態が生じやすいです。 説明時には想定される事態を紹介しておくと、クレームやトラブルを事前に防ぐことができます。 下記にいくつか例を紹介しますので参考にしてください。 <原則として、担当者の選定はできません> 特定の職員しか訪問できない状態を作らないようにしましょう。 <サービス提供の曜日・時間は、都合により変更、または中止する場合があります> 事業所の状況によっては日程を調整させていただくことがある旨を伝えておきましょう。 <あらかじめ計画されたサービス時間は、交通事情により遅れる場合があります> 公共交通機関や道路状況に応じて提供時間に間に合わない可能性も出てきます。

介護保険料金の計算方法について

介護保険サービスの計算方法を知っていますか? 基本報酬に加算を含めて計算していると『端数』が出てきます。 この端数の扱い方を紹介したいと思います。 『介護保険料金計算のルール』 単位数の時の端数は「四捨五入」 金額の時の端数は「切り捨て」 これだけ聞いてもピンとこないですよね。 以下に例を紹介しますので参考にしてください。
介護保険料金計算の一例

正しい理解と丁寧な説明を

今回は訪問看護サービス提供に欠かせない重要事項説明書を中心に紹介しました。 作成する書類と提供するサービスの基本的な料金を理解することで ご利用者様に丁寧な説明ができるようになりましょう。