訪問看護ステーションひのき 全体研修Vol.11

 



〜介護・医療従事者のためのハラスメント研修 前編〜

2022年7月5日にひのき全体研修第11回目が開催されました!
今回の研修内容は、
「介護・医療従事者のためのハラスメント研修」の前編です。
2回に分けてご説明します!

近年、介護現場では、利用者や家族等による介護職員への身体的暴力や精神的暴力、
セクシュアルハラスメントなどが少なからず発生していることが分かっています。

そのため、私達1人ひとりがハラスメント予防・対策のために、
ハラスメントに対する知識を深め、自分たちの安全と質の高い介護サービスを
提供していく事が重要です。


ハラスメント定義と実際について知っておこう

介護現場におけるハラスメントの現状

ハラスメントに関する調査で訪問看護の現場では
2人に1人がハラスメントにあっているという結果が出ました。


訪問看護でのハラスメントの内容は、精神的暴力がほとんどでした。
「精神的暴力」とは、怒鳴られたり特定の職員に嫌がらせをされたりすることを言います。
他にもご家族の方から暴言を吐かれたりするパターンもあります。

ハラスメントとは?

受取側が嫌だと感じる事言動や行動のことを言います。

1)身体的暴力 身体的な力を使って危害を及ぼす行為。
例:コップをなげつける/蹴られる/唾を吐く

2)精神的暴力
個人の尊厳や人格を言葉や態度によって傷つけたり、おとしめたりする行為。
例:大声を発する/怒鳴る/特定の職員にいやがらせをする/
  「この程度できて当然」と理不尽なサービスを要求する

3)セクシュアルハラスメント
意に添わない性的誘いかけ、好意的態度の要求等、性的ないやがらせ行為。
例:必要もなく手や腕を触る/抱きしめる/入浴介助中、あからさまに性的な話をする


ハラスメントに該当しない例

●認知症等の病気又は障害の症状として現われた言動(BPSD等)。
●利用料金の滞納
(滞納自体は債務不履行の問題ですが、不払いの際の言動がハラスメントに該当することはあります。)
●苦情の申立て

病気又は障害に起因する暴言・暴力であっても、
職員の安全に配慮する必要があることには変わりがありません。
事前の情報収集等(医師の評価等)を行い、施設・事業所として、
ケアマネジャーや医師、行政等と連携する等による適切なケアを
提供することが大切です。

また、暴言・暴力を受けた場合には一人で問題を抱え込まずに、
すぐに上長等に報告・相談をし、組織的な対応を依頼してください。